結婚報告のため、セルビアへ行く


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セルビア人の夫と二人で、夫の親戚の住むモンテネグロを訪れました。行き先はヘルツェグノビとコトルの2つです。2018年12月下旬に1週間ほど滞在しました。旧ユーゴスラビアのモンテネグロは「アドリア海の秘宝」と呼ばれ、夏には美しい海を楽しむために、世界各国から観光客が多く訪れる国です。ヘルツェグノビはブドゥバの次に人気のあるビーチですが、今回わざわざ冬に訪れたのは、夫の大伯母に、結婚の報告もかねて会いに行くことが目的だったからです。

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ヘルツェグノビでは、街のランドマークとなっている時計塔はじめ、博物館、教会など歴史のある建物を訪れました。食事は大伯母が用意してくれた他、近くにあるカファナと呼ばれるリーズナブルな価格で食事が楽しめる大衆食堂でピザを食べました。ヘルツェグノビは一年を通じて温暖な気候で、街中でもキウイが実っているのを見かけましたが、大伯母の家でもキウイをいただきました。こちらは隣家の方が栽培しているのをもらったものだそうで、スーパーで売っているのとは全く違う、甘みの詰まった味に感激しました。コトルでは教会や海洋博物館などを訪れました。レストランではシーフードのパスタを注文しましたが、サーモンの入ったトマトクリームのペンネが絶品でした。

コトルを訪れたのは初めてでしたが、街中のいたるところに猫がいるので驚きました。どの猫も人懐っこく、近寄ると足元をクルクルと回ったり、撫でるとゴロゴロと地面に転がって気持ちよさそうに寛いでいました。出会った猫のうちの一匹は爪を立てて脛の部分にもたれかかってきたので、少々痛かったですがそれも良い思い出です。そんなコトルには「猫美術館」という猫が登場する作品を展示してある施設があり、とっても楽しみにしていたのですが改修工事のため、まさかの休館でした。

コトルの教会には丘の上に建てられたものもあり、15分ほど徒歩で登る必要がありますが、たくさんの猫たちがついてきました。丘を登りきるとコトルの町並みを一望できる絶景が広がりますが、頂上にも猫が。猫と夫と、写真を撮影するのを楽しみました。オフシーズンということもあり、教会が閉まっていて入れなかったということもありましたが、いっぽう観光客も少なくのんびりといろんな場所を探訪できました。

滞在していた大伯母の家は、1970年代に大伯父と交友のあった建築家によって建てられたもので、家具も建築家が選んだものでした。大伯母は物の配置を一切変えず、こまめにメンテナンスをしていたので、インテリアは40年以上たっても変わらず、時が止まったかのようにしてそこにありました。洗練された居心地の良い空間が印象に残ります。大伯母は極度のきれい好きで、高齢にもかかわらず掃除が趣味のようで毎日掃除は欠かさないため、家の中にはホコリ1つなく、20年前に購入したという冷蔵庫も新品同様に見えました。

家の中は修道院と高級ホテルを足して2で割ったような雰囲気で、のびのびと寛ぐ、というわけにはいきませんでした。さらに寝室では大伯父の家族や友人のモノクロ古写真がずらりと壁一面に並び、落ち着きませんでした。ベッドで急にこむら返りをして激痛が走りましたが、心配性の大伯母のことを考慮して痛くても叫ぶことができず、それが一番苦しかったです。滞在中は掃除をする夢ばかり見ました。

最大の目的の大叔母への結婚報告ですが、日本のように改まってお互い正座でご挨拶ということではないため、最初に会ってハグとキスの挨拶で終わったようです。親戚の方々にもたくさん会いましたが、あまりにも毎日色々な方が家を訪れるので段々記憶がおぼろげになっていきましたが。どの方も笑顔が素敵で笑いが絶えず、家族の一員となったことが本当にうれしいです。「嫁」として精進していきたいと思っており
ます(笑)